
患部を赤外線等で温める機器や身体に電気的な刺激を与える機器が、整形外科や整骨院等にあります。また一部は家庭用としても販売されています。
現在では整体院やリラクゼーションスポット等にも導入されているところもあります。
内臓などを赤外線や短波、ホットパックなどで温めて血行をよくすることを温熱療法と言います。また電圧による磁場を発生させて全身に刺激を与える電位療法、電流を流すことで神経に刺激を与えて血行をよくしたり筋肉をほぐして痛みを和らげたりする電流刺激療法などがあります。いずれもいろいろな施術の補助として使われるもので、基本厚生労働省から医療機器として認定されているものです。
一般財団法人日本電子治療学会ではこれらの機器の講習会が開催されており、安全で効率的な使用方法を学ぶことができます。また受講修了者には「家庭物理療法師」の資格が与えられています。
専門知識として体の仕組みや電位療法や電流刺激療法、温熱療法等を学習し、実際に機器を使った実習も行われます。
これらの機器には基本的に副作用がほとんどないとされていますが、長時間の施術は皮膚炎などが起こることがありますし、場合によっては痛みを発することもあります。電子機器はペースメーカーなどに影響を与えることもあるため、心臓病の患者さんへの使用を控えたりする必要もあります。家庭物理療法師はそういう注意事項を踏まえた上での安全な使用ができるわけです。