生理前

胸の痒み、その原因は?

胸が痒いことは相談しづらい悩み

生理の前になると、胸の乳首が痒いという人はたくさんいます。しかし、場所が乳首ということで、周囲には相談しづらいという人は多いのではないでしょうか。胸が痒くなる原因にはいろいろなものがあります。

女性ホルモンの乱れ

1つ目の原因は、女性ホルモンの乱れによる痒みです。生理前の胸の痒さは、ここに当てはまります。女性が体内で分泌する女性ホルモンには、エストロゲンという卵胞ホルモンと、プロゲステロンという黄体ホルモンとがあります。エストロゲンは月経開始から排卵日まで優勢となるホルモンで、女性らしさをサポートする作用があります。一方、排卵日から次の月経までの高温期に優勢となるプロゲステロンは、体内では男性ホルモンとよく似た働きをします。具体的には、皮脂分泌を活発にするためにニキビが出来やすくなったり、乳腺の働きを活性化することで胸が張ったり痒くなる、という症状が起こりやすくなります。生理前に胸や乳首が痒いのは、女性ホルモンが原因と考えることができます。

月経前症候群

2つ目の原因は、月経前症候群によるものです。月経前症候群はPMSとも呼ばれていて、生理前に様々な不快な症状が起こるというものです。その症状の中には、乳首が痛くなったり痒くなるというものもあります。生理前になるときまって乳首が痒くなり、それに伴ってイライラしたり頭痛や腹痛がするという人は、もしかしたらPMSなのかもしれません。

肌の乾燥

3つ目の原因は、肌の乾燥があります。生理前だけでなく、慢性的に乳首が痒いという人、普段からなんとなく痒いけれど生理前にはひどくなるという人は、もしかしたら肌の乾燥が痒みを引き起こしているのかもしれません。女性は25歳辺りをピークにして、コラーゲンの生成量が減少し始めます。つまり、年齢と共に、肌は乾燥しやすくなるのです。肌が乾燥するとバリア機能が低下するために、わずかな刺激によっても痒くなってしまいます。特に、生理前には肌の乾燥に加えて、生理前症候群や女性ホルモンの乱れなど他の要因も加わるため、特に痒くなりやすいのです。

摩擦による痒み

4つ目の原因は、摩擦による痒みがあります。皮膚の中でも、乳首は特に皮膚が薄い部分です。外からの刺激だけでなく、下着と擦れるなどの摩擦を受けると、炎症を起こして痒くなることがあります。ただし、摩擦による痒みは下着のサイズを見直すことによって予防することは可能です。

皮脂や汚れ

5つ目の原因は、乳首の毛穴に詰まった皮脂や汚れが痒みを引き起こしているというものがあります。乳首の周囲にある乳輪はブツブツしていますが、これはモントゴメリー腺と呼ばれる皮脂腺です。生理前になって黄体ホルモンの分泌が活発になると、皮脂の分泌が活発になり、モントゴメリー腺からも普段よりも多くの皮脂が分泌されます。そうした皮脂が皮脂腺に詰まると、痒みを引き起こしてしまいます。

生理前に胸が痒い時の対処法は?

生理前に胸が痒くなる人は、どのような対処法をすれば良いのでしょうか?

保湿をする

1つ目は、肌を乾燥させないように保湿をするという方法です。生理前には肌が普段よりも特に乾燥しやすくなります。そのため、痒いなと感じたら、乳首を中心に、胸全体にたっぷりと保湿してあげましょう。保湿をする際には、顔に使っているローションとか保湿クリームなどでもOKですが、人によっては刺激が強すぎるかもしれません。顔用のスキンケア商品を使って胸が赤くなったり痒くなったら、使用はすぐにやめてください。その代わりに、バスト用の保湿クリームとか、デリケートゾーンに使うための保湿クリームなどを使うのが安心です。

清潔な状態を維持する

2つ目の方法は、乳首は常に清潔な状態を維持するという点です。乳輪にあるモントゴメリー腺に皮脂が詰まってしまうと、痒みが起こりやすくなります。普段は下着の中でほこりなどの汚れが付着しにくい場所ですが、体内から分泌される皮脂が詰まって痒くなることは多いです。できるだけ清潔な状態に維持することを心がければ、痒くなりづらいでしょう。お風呂に入った時には、ゴシゴシ強く洗う必要はないですが、優しくきちんと洗いましょう。

スキンケア商品を見直す

3つ目の方法は、現在使っているボディシャンプーや石鹸、クリームなどを見直すという方法があります。肌が乾燥しやすいのは、もしかしたら使用しているスキンケア商品が肌の乾燥に拍車をかけているからなのかもしれません。界面活性剤がたっぷり入ったものは、肌表面の皮脂を取り過ぎてしまうことがあります。乳首が痒い人は、使っているスキンケア商品を見直しましょう。マイルド処方のものに変えることで、痒くなる原因を取り除けます。

下着を見直す

4つ目の方法は、下着を見直すという点があります。合わないサイズの下着をつけていると、摩擦による痒みが起こりやすくなります。ショップでサイズを測ってもらって選んだ下着でも、女性の胸の形や位置は年齢と共に変化します。そのため、10年前にはぴったりだった下着が現在は体に合わない、という可能性もあります。胸が痒くなりやすい人は、一度ショップで自分に合ったブラジャーを選んでみてはいかがでしょうか。

整体を受ける

5つ目の方法は、整体を受けるというものです。整体施術を受けると、体のゆがみや骨格のズレを改善でき、全身の血行が良くなります。また、血行が良くなることで自律神経やホルモンバランスが改善されますし、冷えなどのトラブルも改善できます。生理前に胸が痒い人の中には、骨盤がずれていたり歪んでいるためにホルモンバランスが必要以上に崩れてしまい、それが痒みを引き起こしていることがあります。もしもいろいろな方法を試しても痒さが改善されない場合には、整体で施術を受け、骨格のゆがみやズレを矯正してみることをおすすめします。

改善しない場合や、痒みがひどくなる場合にはどうする?

胸の痒みは、疾病によって引き起こされていることがあります。この場合、生理前だけではなくて普段から痒みを感じることが多いですし、いろいろな対策をしても症状は改善できず、どんどんひどくなる傾向にあります。

例えば、乳がんを発症していると、初期症状の一つとして、胸の痒みが起こることがあります。また、痒みに伴って胸全体が熱を持っていたり、部分的にシコリができている場合には、乳腺炎の疑いがあります。

胸の痒みに伴って、妊娠していないのに母乳が出たり、生理がとても不順という人は、ホルモン濃度が異常に高くなってしまう高プロワクチン血症の疑いがあります。また、胸に湿疹ができたり赤くなる場合には、乳房パジェット病という疾患かもしれません。

これらの疾病は、どれも初期症状の一つに、胸の痒みがあります。必ず起こるというわけではありませんし、胸が痒いと必ずこうした病気を発症しているというわけでもありません。しかし、様子を見ながらどんどんひどくなると感じたり、痒いという症状に加えて外にも気になる症状が起こった場合には、病院を受診して検査してもらうことをおすすめします。

生理前はとにかく痒い!ボリボリ掻いてもOK?

普段はそれほど痒さを気にすることはないけれど、生理前になるととにかく胸が痒くて仕方ない、思わず下着の中に手を入れてボリボリと掻きむしりたくなってしまう、という衝動に駆られることがあるかもしれません。痒いのを我慢するのはツラいですし、少しぐらいなら掻いても問題はありません。

しかし、乳首や乳輪の皮膚は、他の部分の皮膚と比べると薄いという特徴があります。そのため、痒いからと言って思い切り掻きむしってしまうと、傷をつけてしまうリスクがあります。乳首に傷がつくと、痒みがなくならないのに痛みが加わることになります。それに、引っかきすぎて出血したり、黄色い分泌液が出てしまうということもあります。そうならないように、掻きむしらずに済むのなら、できるだけ掻かずに対応したいものです。

乳首を掻きむしり過ぎることがどうしてNGなのか、理由を知っていますか?それは、傷口からばい菌が入る可能性があるからです。ばい菌が侵入すると、炎症を起こして赤く腫れたり、痛みを伴うこともあります。また、胸全体が熱を持って痛くなると、日常生活にも支障が出てしまいます。もしも引っかきすぎてばい菌が入ってしまったら、病院を受診して適切な治療を受けるようにしてください。

生理前には、胸以外にも痒くなりやすい部分があります

生理前には、様々な理由で胸が痒くなりやすいものです。しかし、痒くなるのは胸だけではありません。他にも、生理前になると痒くなりやすい部分があります。胸以外にも痒くなりやすい部分を知っておくと、保湿ケアなどをする際には、胸以外の部分もしっかりお手入れできるでしょう。

生理前に痒くなりやすい場所は、胸以外に女性器周辺だったり、背中やお腹、顔や頭皮など、人によって個人差があります。いつも同じ場所が痒くなるという人もいれば、肌全体が乾燥することであちこちが痒くなるという人もいます。

生理前には皮脂分泌が活発になるので、誰でも肌は乾燥しやすくなります。普段から肌が乾燥気味の人だと、生理前にはいろいろな部位が痒くなるかもしれません。一時的な痒みとは言え、痒いからと言って掻きむしりながら毎日を過ごすことはできません。そのため、体のあちこちが痒くなりやすい人は、普段からお風呂上がりに保湿クリームなどを使って、できるだけ肌が乾燥しないような対策を講じるのがおすすめです。

女性器周辺が痒くなる場合には、注意が必要です。生理前はおりものが増えやすい時期なので、下着の中をできるだけ清潔に維持するために、おりものシートなどを使って対応することをおすすめします。また、生理前にデリケートゾーンのムダ毛処理をすると、そこからばい菌が入りやすくなり、痒みを引き起こすことがあります。ムダ毛処理をすることはNGではありません。しかし、かみそりとか毛抜きなど、皮膚に大きなダメージを与える方法はできるだけ避けることをおすすめします。

女性器周辺の痒みが、生理が終わってもなかなか良くならない場合には、病気の可能性が考えられます。婦人科系の疾患は、必ずしも性行為によって感染する性病だけではありません。ホルモンバランスが崩れたことで免疫力が低下し、クラミジアやトリコモナス、またヘルペスに感染することもあります。普段はそれほど痒くなくても、生理前で免疫力が低下すると痒みが出てくることもあるので、定期的もしくは慢性的な痒みがある場合には病院を受診してください。

胸が痒すぎる!病院を受診したほうが良い?

生理前に胸が痒くなることは、珍しいことではありません。しかし、生理が終わっても痒みがずっと続いたり、痒みの度合いがどんどんひどくなる場合には、生理前という原因だけではなく、他にも原因が潜んでいる可能性があります。そのため、一人で悩むのではなく、病院を受診することをおすすめします。何も異常がなければ安心感を得られますし、異常があれば早期発見と早期治療が可能です。

胸の痒みで病院を受診する際には、何かを受診したら良いのでしょうか?胸は皮膚なので、皮膚科を受診するという方法もアリです。しかし、肌の乾燥などが原因の痒みなら皮膚科で治療できますが、女性特有の疾患によって引き起こされている痒みだと、皮膚を保湿しても痒みを根本的に解決することはできません。

そのため、できれば婦人科を受診したほうが、より的確な診断をしてもらうことができます。婦人科では女性特有の疾患を数多く取り扱っていますし、胸の痒みが何によって引き起こされているのかという点も含めて、様々な検査をして原因を突き止めることができます。

胸の痒みで受診した場合、そのまま入院になるケースはほとんどありません。外来受診で十分です。場合によっては何回か通院が必要になるかもしれませんが、しっかり治療をして疾病を根治できれば、その後は痒みから解放されます。

整体で痒み対策はできる?

整体院では、骨格のゆがみやズレを矯正する施術を行います。その結果、体調不良を改善したり、血行不良による様々な不快な症状を軽減できます。生理前の胸の痒みには様々な原因があるため、必ずしも整体だけで痒みを完全になくせるわけではありません。しかし、自律神経やホルモンバランスを整えることで、痒み対策ができるケースは少なくありません。特に、痒みに伴って肩こりがひどい人は、整体で大きな効果が期待できます。

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