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月経前症候群(PMS)解消法とは?

月経前症候群(PMS)とは?

月経前症候群(PMS)という症状はご存知ですか?これは、女性が生理前に抱えやすい症状をまとめたものです。月経前症候群は、必ずしも体のどこかに異常があって発症するわけではありませんし、特別な治療を受けなければ症状がどんどんひどくなるというものでもありません。体質やライフスタイルによって、起こりやすい人もいれば、起こりづらい人もいます。

月経前症候群には、いろいろな症状があります。全て生理前に起こるという共通点があり、起こりやすい時期は、女性ホルモンの中でも黄体ホルモンの分泌が優勢となる排卵日から月経にかけての2週間です。人によっては、生理前2週間ずっとツラいという人もいれば、ツラいのは1週間だけという人、3日ぐらいがツラいという人もいます。具体的にどんな症状がどのぐらいの度合いでどのぐらいの期間出るかは、大きな個人差があります。

月経前症候群では、具体的にどんな症状が起こることが多いのでしょうか。例えば、腹痛や頭痛が起こったり、吐き気がするという人は少なくありません。熱っぽくてダルいという人もいれば、イライラして怒りっぽくなる人もいます。その中でも多くの人がツラいと感じる症状が、吐き気や腹痛、腰痛、頭痛です。

PMSで吐き気や腹痛、腰痛が起こる原因とは?

月経前症候群では、たくさんの人が吐き気や腹痛、腰痛などの不快な症状を経験します。我慢できる度合いで済む人もいれば、日常生活に支障が出るほどの重度になる人もいます。生理前という限定された期間にだけ起こるので、直接的な原因は女性ホルモンのバランスが崩れることだと考えられます。

生理と関係がある女性ホルモンには、2種類あります。月経から排卵日まで優勢的に分泌される卵胞ホルモンと、排卵日から次の月経まで優勢となる黄体ホルモンです。このうち、卵胞ホルモンは女性らしさを司るホルモンで、バストアップに貢献するなど、プラスの働きをします。不快な症状を引き起こすことはありません。

しかし、排卵日になると、卵胞ホルモンが優勢な状態から一変して、黄体ホルモンが優勢的に分泌されるようになります。黄体ホルモンは、体内では男性ホルモンとよく似た働きをするという特徴があります。具体的には、皮脂分泌が活発になったり、自律神経のバランスが崩れやすくなり、怒りっぽくなるといった症状が起こりやすくなります。

また、生理前には、子宮内でプロスタグランジンというホルモンが分泌されます。これは、子宮を収縮させることで、子宮の内膜を生理として体の外へ排出させる役割があります。生理の前から分泌がスタートするため、子宮の収縮による腹痛や腰痛が起こりやすくなるのです。ちなみに、プロスタグランジンが子宮を収縮させる作用は強く、陣痛促進剤としても使われているほどです。

それだけではありません。プロスタグランジンが分泌されると、胃腸にもマイナスの影響を与えます。その結果、吐き気という不快な症状が起こりやすくなります。

生理前の不快な症状は妊娠初期のつわりと似ている

生理前に起こる数々の不快な症状には、いろいろなものがあります。生理前になると、全ての症状が女性全てに起こるというわけではありませんし、どのぐらいの度合いでどんな症状が起こるのかも、人によって個人差があります。仕事を休んで自宅で寝ていなければいけないほどツラい人もいれば、まったく症状がないというラッキーな人もいます。

これらの生理前の症状は、実は妊娠初期に起こるつわりととてもよく似ています。腹痛と言っても、キリキリとした鋭い痛みではなく、鈍い鈍痛を下腹部に感じます。これはちょうど子宮がある場所に痛みを感じるわけですが、子宮の収縮による痛みです。

もしも、普段はそれほど生理前にはツラい症状は出ないけれど、今回だけはどういうわけかとてもツラいという人は、もしかしたら妊娠している可能性があります。生理前のPMSだと思っている症状が、実は妊娠初期のつわりということも考えられます。もしも排卵日から2週間以上過ぎても来るはずの生理が来ないという場合には、産婦人科を受診することをおすすめします。

プロスタグランジンの分泌は抑えることができる?

生理前に不快な腹痛や腰痛、吐き気を起こしている原因の中でも、大きな要因となっているのが子宮内で分泌されるプロスタグランジンです。体内で生理前に分泌が始まるホルモンなので、まったく分泌させないという方法は残念ながらありません。しかし、体を冷やさずに温めることによって、プロスタグランジンの分泌量を軽減することは可能です。

体が冷えると血行が悪くなります。子宮内の血行も悪くなります。そうすると、血液を体内に送ろうという働きが強くなり、子宮の収縮が活性化されるのです。体を温めてあげることで、子宮は無理しなくても血行が良くなり、子宮の収縮を最低限に抑えることができるようになります。

体を冷やさないためには、夏でもエアコンがついた室内では靴下を履くなど、意識して体を温める工夫が必要です。特に冷やさないように気を付けたいのは、首や肩、腰や膝、足首などの関節部分です。例えば、寒い冬に素足でミニスカートでは下半身が冷えてしまいますし、月経前症候群の症状も強く出やすくなってしまいます。冬にミニスカートを穿くなら、厚めのタイツと合わせたり、毛糸のパンツを穿いてお腹周りを温めるなど、ファッションの面でも体を冷やさない工夫をしましょう。

また、生理前で腹痛や腰痛がツラい時には、ホッカイロを当てるという方法も効果的です。腰の部分にホッカイロを使えば体全体を温めることができますし、下腹部に当てれば子宮のあたりを効果的に温められます。どちらの場合でも、プロスタグランジンの分泌量を抑えて痛みの軽減効果が期待できます。

吐き気や腹痛、腰痛を軽減できる栄養成分とは?

生理前の吐き気や腹痛、腰痛を軽減する方法には、子宮の収縮を抑える作用を持つ栄養成分を摂取するという方法もあります。例えば、マグネシウムやビタミンB6は、子宮の収縮を抑える役割があります。サプリメントとして摂取しても良いですが、普段の食生活の中でも摂取することはできます。マグネシウムなら、大豆やアーモンドなどの豆類に多く含まれているので、食事では納豆や味噌、豆腐など大豆から作られた食材を積極的に食べると良いでしょう。また、ビタミンB6は、サバやマグロなどの魚にたっぷり含まれています。

プロスタグランジンの分泌を抑えるための食生活は、肉よりも魚を選んだリ、大豆をふんだんに使った食事をするのがおすすめです。イメージとしては、洋食よりも和食、丼ものよりも定食系が理想的です。もしも生理前に吐き気や腹痛がひどくて困るという人は、普段から食生活を見直してみるという方法もアリです。

食生活で体を冷やさないための工夫もおすすめです。冷たいものを食べたり飲んだりすると、体は冷えてしまいます。そのため、冷たいものはできるだけ控えて、最低でも常温、できれば温かいものを積極的に摂るようにしましょう。例えば、水分補給で水を飲む場合には、冷蔵庫で冷やした水ではなく、温かい白湯を飲んだり、豆腐を食べる場合でも、冷ややっこではなくて湯豆腐にして食べるなど、工夫することで体を温めることができます。

生理前の症状は、年齢と関係がある?

生理前の吐き気や腹痛の症状は、症状が起こるメカニズムを考えると、年齢とは直接的な関係はないと言えます。しかし、実際には30代や40代よりも20代の方が、月経前症候群の症状が強く出ることが多いですし、10代の思春期だと、全体の70%~80%は何らかの月経前症候群の症状が起こっていると言われています。

年齢を重ねることで症状が少しずつ軽減されていくことが多いとは言え、受験勉強などストレスを抱えることが多い10代の女性にとっては、毎月やってくる月経前症候群のせいで勉強に集中できないというのは困りものです。

日常生活の中で、具体的に何をすれば生理前の吐き気や腹痛を軽減できるのでしょうか。

一日の最後にはお風呂に入りましょう

冷えやすい体をシッカリ効率的に温めるためには、一日の最後に温かい湯船に浸かることが効果的です。普段はシャワーだけという人でも、生理前で腹痛や吐き気がツラい時には湯船に浸かることをおすすめします。湯船に浸かる方法にはいろいろな方法がありますが、のぼせない程度の温度の湯船に、できるだけ長く浸かることが、体を芯から温めるコツです。

また、お風呂上がりにはいつまでも薄着でいるのではなく、温めた体が冷めないように、靴下を履くなどして対応しましょう。風呂上りに冷たいビールをグイッと飲むというのは、残念ながら体を冷やしてしまうという点でNGです。

血行を良くする工夫も大切です

体が冷えやすい人は、生理前だけではなく、普段から血行が悪いことが多いものです。血行を良くすることによって基礎代謝が活性化され、体温もわずかに上がります。生理前の月経前症候群がひどい人でも血行が良くない人は多いので、まずは日常生活の中で、血行を良くするための工夫をしてみてはいかがでしょうか。

具体的に何をすれば良いかというと、運動があります。ハードな筋トレをする必要はありませんし、嫌いなマラソンやジョギングをする必要もありません。普段の生活の中で、できるだけ体を動かす機会を意識して確保するだけでも、大きな運動効果があります。例えば、通学や通勤の時には、マイカーで駅まで送迎してもらうのではなく、徒歩や自転車などを使いましょう。駅ではエスカレーターではなく階段を使い、学校や職場でもできるだけ歩くように工夫すると良いでしょう。

ストレッチをすることも、血行改善の効果があります。運動不足で筋肉が凝ると、血行が悪くなってしまいます。筋肉が柔らかくほぐれているお風呂上がりのタイミングで、全身のストレッチをするのが効果的です。できれば、毎日の習慣にすると良いでしょう。筋肉のコリをほぐすことで全身の血行が良くなり、体が冷えにくくなります。

骨格がずれていたり歪んでいると、血行が悪くなってしまいます。特に、出産を経験した女性ではほとんどの場合、骨盤にある程度のズレやゆがみが見られます。骨盤のゆがみは自分で体操などをして矯正することも可能ですが、整体院で施術を受けることで、効率的に歪みやズレを改善し、全身の血行を良くできます。また、骨格のゆがみやズレを矯正することによって、筋肉が凝りにくくなるという効果も期待できます。これまで肩こりや背中、首のコリがひどくてツラかったという人なら、整体院での施術によって、そうしたツラさから解放されます。

整体院での施術は、月経前症候群の治療や対策方法としても高い効果があります。これまで自分でいろいろな方法を試行錯誤してみたけれど、効果がイマイチだったという人は、一度整体院で施術を受けてみることをおすすめします。

整体院では、1度だけの施術で完全にゆがみやズレが矯正できるわけではありません。そのため、少なくても10日~2週間ぐらいのペースで3ヶ月から6か月程度は通院することになります。しかし、骨格のゆがみやズレを改善することにより、血行が良くなります。また、筋肉が凝りづらくなり、月経前症候群のツラい症状も軽減できます。さらに、痩せやすい体質を手に入れることができるため、ダイエットをすれば成功する可能性がグンと高まるといった効果も期待できます。

整体院にはいつ行けば良い?

生理前の吐き気や腹痛を軽減する目的で整体院に行く場合、基本的にはどのタイミングで来院しても大丈夫です。必ずしも吐き気や腹痛がある時でなければ施術の効果がないということはありません。整体院での施術では、骨格のゆがみやズレを矯正することで、本来あるべき正常な血行へと近づけることができます。

もしも月経前症候群の症状軽減を目的としている場合には、整体師にぜひ相談してみてください。骨格の中でも子宮と大きな関係がある骨盤周囲のずれやゆがみの矯正を集中的に施術することができます。

整体院で施術を受ける際には、あまり体を締め付けるような服装はNGです。スパッツやレギンス、ジーンズなどは問題ありませんが、体をギュッと締め付ける補正下着やガードルなどは、血行改善の妨げになる可能性があります。整体院へ来院の際には、できればゆったりした服装がおすすめです。また、着圧レギンスなども締め付けが強いので、施術の日は着用を控えることをおすすめします。

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