生理前

生理前のだるさを解消する方法

生理前にだるくなる人は多い

生理前になると、体がだるくなるという人はたくさんいます。だるいという症状だけでなく、頭痛や腹痛、吐き気などの症状が起こる人も多いですし、イライラしたり怒りっぽくなる人もいます。生理前にだるさを感じる原因は、いくつかあります。

体温の上昇

1つ目は、体温の上昇です。女性の月経には、卵胞ホルモンと黄体ホルモンが大きく関わっています。月経開始から排卵日までは、卵胞ホルモンの分泌が優勢となるのに対し、排卵日から次の生理までは黄体ホルモンの分泌が優勢になるという特徴があります。この黄体ホルモンは、基礎代謝を高める働きがあるため、排卵日を超えると次の生理が来るまでは、体温が上がります。妊活などで基礎体温を付けたことがある人ならわかりますが、排卵日から月経までの期間は高温期と呼ばれ、体温は高くなります。これは、黄体ホルモンの作用によるものなのです。

体温がどのぐらい上がるかについては個人差があるものの、平均すると約0.5℃~1℃ぐらい上がります。体温がこのぐらい上がると、体が熱を持ったように感じたり、だるさを感じる人は少なくありません。決して、風邪を引いたとか発熱しているわけではないものの、体温が上がることによってだるいと感じ、体を動かすことに対しても億劫になってしまうのです。

貧血

2つ目の原因は、貧血です。日本女性には慢性的に鉄分不足の人が多いと言われていますが、これはダイエットなどで普段から十分な栄養を摂取していないことや、毎月の生理で血液が排出されてしまうことなどが理由として考えられます。体内に鉄分が十分にあっても不足していても、生理が来れば容赦なく体内の鉄分は経血として排出されてしまいます。それが、更なる鉄分不足や貧血を引き起こしてしまいます。

体内で鉄分が不足して貧血になると、頭痛とか立ち眩みなどの症状が起こりやすくなります。また、体にだるさを感じたり、吐き気などの症状も見られます。

ホルモンバランスの変化

3つ目の原因は、ホルモンバランスの変化による情緒不安定です。排卵日から次の月経までには黄体ホルモンが優勢となり、自律神経やホルモンのバランスが崩れやすくなってしまいます。その結果、イライラしたり怒りっぽくなるといった症状が出やすくなるのです。その他にも、自律神経がバランスを崩すと、何もしていないのに疲れてしまったり、常にダルいと感じることもあります。

生理前のだるさを解消する方法はある?

生理前にだるいという症状は、多くの女性が経験しています。生理現象なのである程度は仕方ありませんが、だからといってつらい日々を我慢するのは嫌なものです。ホルモンバランスや自律神経のバランスが崩れることで起こるだるさを改善したり解消するためにはどんな方法があるのでしょうか。

運動をする

まずは、運動をするというものです。運動と言っても、長時間の運動をする必要はありませんし、嫌いな運動を無理に行う必要もなければ、ジムに行って筋トレをする必要もありません。誰でもできるストレッチなどを日常生活の中に取り入れてみたり、普段の生活の中に運動を上手く取り入れるだけでも、運動効果を得られます。運動が嫌いな人にとっては、ストレッチとか生活の中で運動を取り入れるという方法なら、ストレスを感じることなく実践できるのではないでしょうか。

生理前でだるいのに、運動なんてやる気が起きないという人はいるでしょう。しかし、家の中で簡単にできるストレッチをお風呂上りにすれば、筋肉の凝りがほぐれて気分爽快です。また、生理前でダルい時でも、通学や通勤はしなければいけません。その際には、通学や通勤時間を上手く活用して、運動効果を得る方法もアリです。例えば、駅ではエスカレーターではなくて階段を使うとか、電車やバスでは座らずに立っているだけでも、運動効果が期待できます。また、時間に余裕があるなら、学校や会社の一駅手前で降りて歩くという方法もおすすめです。また、駅から自宅へ帰る際にも、すこし遠回りをして寄り道するという方法も、生理前の運動という点では効果的です。

運動することによって、全身の血行を良くすることができます。血行が良くなることで体内環境が正常な状態へと近づきますし、ストレスや疲労によって蓄積される活性酸素を効率的に減らす効果も期待できます。

湯船につかってリラックスする

2つ目の方法は、湯船につかってリラックスするというものです。普段はシャワーで済ませている人でも、生理前のだるい時には、できるだけ湯船につかってリラックスすることをおすすめします。湯船の温度は基本的にはのぼせない程度なら何度でもOKです。短時間だけ浸かるのではなく、できれば30分ぐらいは浸かりたいものです。お湯の温度が高すぎると、すぐにのぼせてしまうので、その辺も考えながら温度の調整をしてください。

湯船にゆっくり浸かると、全身の筋肉の凝りがほぐせます。また、湯船の中でリラックスすることによって、ストレス解消の効果もあります。生理前で気分が落ち込みやすい人でも、気分を上向きに改善できるでしょう。

マッサージをする

3つ目の方法は、マッサージをすることです。生理前になると、体はむくみやすくなります。生理前には足のむくみがひどくなるという人は多いですし、むくみがひどいとだるさにもますます拍車がかかってしまいます。お風呂上りにマッサージをする事で、リンパの流れを改善でき、むくみの解消につながります。マッサージをする際には、むくみが気になるところだけを集中して行っても良いですし、下半身全体をリンパに沿ってマッサージするという方法もアリです。

体を休める

4つ目の方法は、だるい時にはできるだけ無理をせずに体を休めるというものです。生理前のだるさは、病気から来るものではありませんし、横にいなって体を休めなければ症状がひどくなるというものでもありません。しかし、だるい時には無理に自分を追い込まず、早めに帰宅して体を休めることで、だるさを軽減できます。

横になって休む時には、体を冷やさないように注意しましょう。毛布などを使って体が冷えないように注意したり、足の下にクッションを入れて、足を心臓よりも高い位置にすることで、むくみ改善効果も期待できます。

整体に行く

5つ目の方法は、整体に行くというものです。整体では、骨盤などの骨格のずれやゆがみを矯正することができます。生理前に体に不調が起こりやすい人の多くは、骨格が歪んでいたりズレているために血行不良になりやすく、それが様々な症状を引き起こしていることが少なくありません。整体で施術を受ければ、体のずれやゆがみを矯正できますし、肩こりや背中残りなど筋肉の凝りも解消できます。何よりも、施術後は気分がスッキリするので、リラックスできます。

発想の転換

6つ目の方法は、発想の転換です。生理前にだるくなるのは仕方ないと考えたり、生理がなければもっと大変だと考えるなど、生理に対するマイナスのイメージを払拭してはいかがでしょうか。日常生活の中で定期的に起こるものだとして、プラスのイメージを持つまではいかなくても、フラットにとらえてみましょう。だるいのは仕方ない、だから夜は早めに寝て体を休めるという習慣を付ければ、毎月のだるさに対しても、それほどマイナスのイメージを持たずに済むかもしれません。

体のだるさは漢方で改善できる?

生理前に体がだるくなる人は、もしかしたら月経前症候群(PMS)と呼ばれる症状が起こっているのかもしれません。月経前症候群は、生理前に多くの女性が経験する不快な症状をまとめたもので、治療しなければひどくなるとか、治療をすれば完治できるという類の病気ではありません。

しかし、月経前症候群が起こる原因は、ホルモンや自律神経がバランスを崩すことであったり、体温が上昇することなど、ある程度分かっています。そこで、ホルモンや自律神経がバランスを崩しにくい体質づくりをする事で、生理前のだるさを解消しようというのが、漢方を使った治療です。

漢方は、東洋医学です。西洋医学のように対症療法で症状を薬剤の力で抑え込むのではなく、体質を改善することによって生理前でもだるさを感じない体を作ることを目的としています。免疫力をアップしたり血行を促進することで、生理前の不快な月経前症候群による症状も、軽減できたという人はたくさんいます。

具体的に、どんな漢方が生理前のだるさを改善できるのでしょうか。例えば、加味逍遙散(かみしょうようさん)は、ホルモンと自律神経のバランスを整える作用があります。生理前にイライラしたり、だるくてやる気が起こらない人の症状を軽減できます。

体はダルくて熱を持っているような気がするけれど、手足は冷えて冷たい人なら、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)がおすすめです。体のだるさに加え、めまいや頭痛などがある人は、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)も効果的です。

これらの漢方薬は、体質を改善することで生理前のだるさを軽減できます。しかし、一朝一夕で体質がガラリと変わるわけではありません。少なくても、3ヶ月から1年ぐらいは続けることが大切です。ただし、生理前に起こる不快な症状の場合には、漢方を飲み始めたら2、3ヶ月ぐらいで効果を実感できる人が多いです。

漢方薬は、ドラッグストアなどで市販されているものではありません。医師の処方箋などは必要ありませんが、漢方を取り扱っている薬局で薬剤師に相談しながら、適切なものを調合してもらわなければいけません。自宅や職場のすぐそばに漢方薬局がない人は、ネットなどで漢方薬剤師に相談できるサービスがあるので、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。

漢方を使う際には、注意点があります。それは、副作用です。漢方薬は体質を改善するための薬剤ですが、人によっては副作用が出てしまうケースがあります。副作用には、下痢とか食欲不振などが多いようです。しばらく様子を見ても副作用が改善しない場合には、薬剤師に相談して別の漢方を処方してもらうことをおすすめします。

食事を見直すこともだるさ解消効果があります

生理前に体がだるくて仕方ない人は、普段の食事を見直すことも効果的です。塩分が多い食生活をしていると、体が塩分を中和するために水分を体内にため込もうと働きます。それが、体のむくみにつながり、だるさの原因にもなってしまいます。

生理前にだるさがあり、体のむくみも気になるという人は、食生活を見直してみてはいかがでしょうか。塩分はできるだけ控えめにするという工夫も効果がありますし、体内から水分を排出する作用をもつ食材を積極的に食べるという方法もおすすめです。たとえば栄養成分のカリウムには、水分を排出する働きがあります。大豆やほうれん草、アボガドなどに多く含まれているので、生理前には積極的に食べるのが良いでしょう。

生理前のだるさは、鉄分不足が原因となることもあります。慢性的に貧血気味の人なら、生理前だけではなく普段から、鉄を多く含む食材を積極的に食べることをおすすめします。具体的な食材としては、ほうれん草やヒジキ、レバーなどがあります。

また、新しい血液を作り出す造血作用を持つ葉酸やビタミンBもおすすめです。葉酸は緑黄色野菜に多く含まれている栄養素で、ビタミンBは大豆やトウモロコシなどの野菜、マグロの赤身などの魚に多く含まれています。

これらの食材を考えると、生理前には普段よりも意識して、豆腐や野菜、魚を積極的に食べるのが良いでしょう。丼ものよりも定食スタイルの食事が栄養バランスがとりやすいですし、洋食よりも和食の方が、だるさを解消できる食材が多く使われる傾向にあります。

ただし栄養成分によっては、食材からでは吸収率がイマイチというものもあれば、十分な量を摂取するには大量の食材を食べなければいけないものもあります。体がだるくて食欲がない時に、大量の食事を食べ続けろと言われても、無理でしょう。そんな時には、食事だけから摂取することにこだわり過ぎず、サプリメントを使うという方法もアリです。

整体では体のだるさをどこまで解消できるのか?

生理前のだるさを解消する方法の一つに、整体院での施術があります。整体では、体のゆがみやズレを矯正することによって、血行を良くすることができます。血行不良の人なら、整体での施術を受けていただくことで、大きな効果を素早く実感できます。ただし、一回の施術だけでゆがみやずれがすべて完全に矯正できるわけではありません。3ヶ月~6か月程度、10日~2週間のペースで定期的に施術を受けることで、ずれやゆがみを矯正してだるくなりにくい体質を手に入れることが可能です。

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