下痢

ペパーミントがどのようにストレス性の下痢に作用する

ストレスが原因の下痢は治療が難しい

下痢の原因にはいろいろなものがありますが、その中でもはっきりした原因が分からないストレスによって引き起こされている下痢は、治療することが意外と難しいのです。そしてストレス性の下痢は、突発的にお腹が痛くなり、我慢できない下痢に襲されることが多いものです。人によっては、毎日しつこい下痢が慢性的に続くこともあれば、ひどい下痢とひどい便秘を数日間隔で繰り返すというパターンの人もいます。

ストレス性の下痢は、病院に行くと過敏性腸症候群と診断されることが多い他、心身症と診断されることもあります。いずれの場合でも、ストレスが引き金となって自律神経が乱れることで下痢を引き起こしてしまいます。病院に行くと、下痢を止める止痢剤を始め、整腸剤や漢方薬などを処方され、薬物治療を受けることができます。心身症の場合には、カウンセリングなどの治療方法もあり、ストレスの原因を解消するための治療を受けることになります。

ペパーミントが下痢に効果がある?

ハーブの一種であるペパーミントには、メントールというリフレッシュ成分が入っています。このメントールには、気分をフレッシュにさせる作用がある他、消化を促進させたり、精神の興奮や高ぶりを抑える鎮静作用もあります。西洋医学によって確立されている治療法というわけではありませんが、ペパーミントが持つ作用は広く認められていて、ストレス性の下痢の治療などにも用いられています。

ペパーミントがどのようにストレス性の下痢に作用するかという点ですが、ペパーミントを摂取すると、胃の中で分解吸収され、胆汁の分泌を正常な状態へと近づけます。胆汁には消化機能を促進する作用がある他、脂質の分解や消化に大きな関係があります。胆汁がしっかり分泌されることで、腸内に送られてくる脂質が消化されやすくなります。腸の機能低下で下痢が起こりやすかった場合には、腸の働きが活性化されることによって下痢を起こしにくい腸内環境へと近づきます。

ペパーミントはどうやって摂取するのが効果的?

ストレス性の下痢対策としてペパーミントを摂取する際には、アロマオイルなど肌に塗布するタイプよりも、カプセルに入ったサプリメントや、ペパーミントティーなど、経口で摂取する方法が効果的です。経口摂取すれば、ペパーミントの有効成分が直接的に消化器官へ作用されるため、短期間でも大きな効果が期待できます。

ペパーミントをサプリメントやティーとして摂取する場合、どのタイミングで飲むのが良いのでしょうか?ストレス性の下痢が起こりやすいのは、食後のタイミングなので、整腸作用があるペパーミントも、食後すぐのタイミングで飲めば、下痢の症状軽減や緩和ができそうです。

ただし、ペパーミントティーとして飲む場合には、ティーを作るためのお湯が必要です。自宅で飲むならお湯を準備すればすぐに作れますが、外出先や移動中では、ペパーミントティーを作ることは難しいでしょう。そのため、バッグの中にサプリメントを形態しておき、食後のタイミングでサプリメントを飲み、自宅でティーを作れる時にはペパーミントティーを飲む、という方法がおすすめです。

ちなみに、ペパーミントは化学成分が入った医薬品ではありません。そのため、一日に何回しか飲めないと言った制限がありません。もしも常識を超える量を過剰摂取してしまうと、当然ですが副作用などが起こるリスクはあります。しかし過剰摂取によるリスクは、ペパーミントに限ったことではなく、すべての食材や飲料水、そしてハーブ類やサプリメントに共通します。サプリメントを飲むなら、用量はきちんと守りましょう。また、ティーを飲む際でも、飲み過ぎない程度の量におさえておくことで、下痢の症状にプラスの効果が期待できます。

ペパーミントの歴史

ペパーミントは、もともとヨーロッパを原産地とするハーブの一種です。ウォーターミントとスペアミントが交雑することによって誕生したハーブ種と考えられていて、ミント系のハーブ種の中では比較的浅い歴史があります。

ペパーミントを始め、ウォーターミントやスペアミントなどのミント種は、古代から香料として使われてきました。また高い整腸作用があることから、病気の治療としても使われてきました。

現在では、ペパーミントはペパーミントティーとして楽しめる他、アロマテラピーとしても楽しむことができます。アロマテラピーはヨーロッパで確立された民間療法で、精神的なストレスを軽減する作用や、腸内環境を改善する働きなどがあります。

ペパーミントは、医薬品ではなく自然界に存在するハーブ類です。そのため、ペパーミントを使った民間療法は、医薬品を使った医学的な治療とは異なり、長期間続けても健康被害が起こりにくいというメリットがあります。医薬品を使う治療だと、長期間続けると中毒性があったり、服用量を増やさないと同じ効果を得られなくなる、また、副作用が起こりやすくなるといったリスクが心配です。しかしペパーミントなら、そうしたリスクがないので安心して続けられるでしょう。また、薬による副作用が心配な人にとっても、ペパーミントを使った民間療法は大きな安心感があるのでおすすめです。

ペパーミントを飲みながらトライしたい下痢対策とは?

ストレス性の下痢を軽減する方法には、ペパーミント以外にもたくさんの方法があります。1つの方法だけにトライするよりも、複数の方法に多方向からアプローチしたほうが、下痢に対してはより大きな効果が期待できます。ペパーミント以外で下痢を止める方法には、どんな方法があるのでしょうか?

ストレスを解消する方法

1つ目は、ストレスを解消する方法です。ストレス解消は、簡単そうで意外と難しいものです。例えば、ストレスの原因が分かっていても、現実的にストレスから遠ざかることが難しい人はたくさんいます。また、ストレスの原因が自分でもよく分からないと、何をどう改善するのが良いのかわからなくなってしまいます。

ストレス解消するなら、運動をして汗を流すことから始めてみましょう。体を動かすことが好きな人なら筋トレなども有効ですが、自律神経を整えたりホルモンバランスを改善するという目的なら、有酸素運動が効果的です。ウォーキングやジョギングをしても良いですし、お風呂上りにヨガやピラティスなどストレッチ系のエクササイズもおすすめです。

運動があまり好きではない人なら、普段の生活の中で運動効果を出せるよな工夫をするのが効果的です。例えば、普段はマイカーで行っているスーパーなどは自転車で行く、通勤や通学の時は駅ではエスカレーターではなく階段を使うとか、電車やバスでは座らずに立っていることもまたエクササイズと同じ効果があります。

リラックスタイムを確保する方法

2つ目の方法は、リラックスタイムを確保するというものです。例えば、お風呂に入る時にはアロマオイルを使ってみるのもいいでしょう。アロマオイルにはいろいろな種類がありますが、リラックス効果が期待できるラベンダーなどを使っても良いですし、ペパーミントオイルを使うという方法もおすすめです。

リラックスする方法の中でも理想的なのは、質の良い睡眠をたっぷり取ることです。私たちは、眠っている間に体内の不調を修復することができます。たっぷり睡眠時間を確保するだけでなく、深い睡眠を得るなど、睡眠の質もストレス性の下痢改善という点では重要なポイントです。どんなに長く眠っても、眠りが浅いのでは得られる健康効果は低くなってしまうでしょう。少しでも質の高い睡眠を得るためには、寝る前にはスマホやパソコンは使わずに、神経を落ち着けるように工夫したり、寝室の温度や湿度を調整して、快適に眠れる環境づくりをするのがおすすめです。また、部屋が明るいと誰でも眠りづらいので、遮光カーテンを使って部屋をできるだけ暗くするのも効果的です。

血行を良くする方法

3つ目は、血行を良くするという方法です。この方法はたくさんあり、お風呂の湯船に浸かって全身を温めたり、運動するという方法がよく知られています。お風呂の湯船に浸かる際には、全身の筋肉のコリをほぐすと同時に、深部まで温めるために20分から30分ぐらいは湯船に浸かるようにしましょう。水温が高すぎるとのぼせてしまうので、温度は少し低めの方が良いかもしれません。

また、お風呂上りの筋肉がほぐれているタイミングでストレッチをすると、普段凝りやすい筋肉に作用できます。ヨガやピラティスをするならこのタイミングが良いでしょう。

ストレス性の下痢以外に、慢性的に筋肉が凝りやすいという悩みを持っている人なら、整体院で施術を受けるという方法もアリです。整体院では、骨格のズレやゆがみを矯正することによって全身の血行を改善できます。血行が改善されることで自律神経が正常な状態へと近づくので、下痢を起こしにくい腸内環境を手に入れることができます。

ただし、整体での施術は1回で骨格のゆがみやずれが完全に矯正できるわけではありません。施術を受け始めたばかりの頃は、定期的に通院することで、ゆがみやズレを少しずつ矯正することが可能です。

いろいろ試したけれど下痢が止まらない、どうする?

ペパーミントを始め、これまでいろいろな対処法をやってみたけれど、まったく下痢が収まる気配がないとか、症状がひどくなっているような気がするという場合には、病院を受診することをおすすめします。もしかしたら、ストレス性の下痢ではなく、下痢という症状を持つ別の疾患を患っている可能性があります。

慢性的な下痢の症状を持つ疾患は、たくさんあります。その中には、素早い対応が必要な疾患もあれば、国の指定難病などもあり、決して侮ることはできません。

例えば、大腸の粘膜に炎症が起こる潰瘍性大腸炎は、国の難病に指定されている疾患の一つです。この疾患を患うと、とても激しい下痢が起こります。水様性の下痢というだけではなく、血便状の下痢となるのが特徴です。一度発症すると完治が難しい病気ですが、適切な治療を受けることによって下痢の症状を抑えることは可能です。

温かい季節によく起こる下痢なら、食中毒の可能性があります。食中毒は、どんな毒性を持つ細菌に感染するかによって、下痢の激しさは多種多様です。救急車を呼ぼうかと考えるほど急性の下痢もあれば、毎日下痢が続いてもその後は比較的スッキリできるものもあります。ただし、体内に食中毒の原因となる細菌が残ってしまうと、ギランバレー症候群など別の病気を引き起こす可能性があります。そのため、なんとなく心配な下痢が続く場合には、念のために病院を受診するようにしてください。

進行が遅い大腸がんもまた、下痢を症状の一つとしています。大腸がんは日本人がかかりやすいガンの種類ではナンバーワンなので、中高年で慢性的な下痢で悩んでいる人は注意したほうが良いでしょう。大腸がんは、初期の頃には痛みなどはほとんどありません。そのため、普段からストレスを感じやすい人だと、ストレス性の下痢だと勘違いしてしまうことが少なくありません。しかし、そのうち止まるだろうと放置してしまうと、体内でガンが少しずつ進行してしまい、やがては取り返しのつかないことにもなりかねません。大腸がんは、健康診断などを受けていれば見つけることが可能ですし、人間ドックでも発見できます。もしも下痢が続く場合には、念のために病院を受診して、検査を受けてみてください。

普段からペパーミントで腸活

ペパーミントは、長期間継続して摂取してもOKです。ストレスを感じやすい人、慢性的な下痢を起こしやすい人等は、普段からサプリメントやペパーミントティーなどの方法で、日常的にペパーミントを取り入れてはいかがでしょうか。ペパーミントは、ストレス性の下痢が起こってからでなければ摂取できないというものではありません。普段の生活の中で上手くペパーミントを取り入れることで、下痢を起こしづらい腸内環境を手に入れることができます。

スーパーやドラッグストア、コンビニなどではペパーミントを配合したキャンディーやガムなどもあります。スーッとするメントールが爽快で、食後の口の中をスッキリさせたい時に人気の商品はたくさんあります。もしもたくさんのフレーバーがあるなら、ペパーミント味を選ぶことで、腸活効果も期待できるでしょう。さまざまなシーンにペパーミントを取り入れることで、ストレス性の下痢を軽減できる可能性が高まります。

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