40代

40代が痩せにくい原因は?

40代になると、若いころと比べると太りやすく、痩せにくくなったと感じる人が多いようです。20代、30代の頃は効果があったダイエット法も、年齢を重ねると効果が出にくくなります。40代が痩せにくい原因を知ると、効果的で健康的な痩せ方が分かります。

40代になるとなぜ痩せないのか?

車が走るためにガソリンや電気を必要とするのと同じで、私たちの体も燃料、つまりエネルギーがないと動きません。これが体の基礎代謝です。具体的には、食事をして栄養を摂り入れ、体内で吸収します。栄養分は形を変えたり分解されたりして、細胞の成分になったり、体に必要な物質に再生されます。また、熱を発生させることもあります。基礎代謝は生命を維持するためのエネルギーです。動いているときだけでなく、ただ椅子に座っているときでもエネルギーを消費しています。

基礎代謝は18歳頃をピークにして、徐々に低下していきますが、40代に入ると低下の速度が速まります。基礎代謝が低下すると、エネルギーを消費できなくなるので、以前と同じ生活をしていても太りやすくなります。また、若いころには効果があったダイエット法も、代謝が落ちているので効果を感じにくくなります。

なぜ40代で基礎代謝が低下するのでしょうか。理由はおもに2つ。内臓機能の低下と筋肉量の減少です。内臓機能の低下は老化現象の一つです。誰でも避けて通ることはできません。内臓機能の低下と密接に関係しているのが筋肉量の減少です。体の機能が衰えると、知らず知らずのうちに運動量が減ってきます。すると当然筋肉量が減り、筋肉量が減ると基礎代謝が下がります。筋トレして筋肉の量を増やしましょう。

筋肉が増えると基礎代謝がアップして痩せやすい体質になります。ハードなトレーニングをする必要はありません。ジムに通うのもいいですが、自宅で行うだけでも十分に効果を感じられるはずです。筋トレは毎日行う必要はありません。週に2、3回、1回20~30分程度でも十分です。動画サイトで自宅でできる筋トレ動画を探してみてください。

痩せにくい食事

基礎代謝は確実に低下しているのに、若いころと同じ食事内容を続けているならば痩せるわけがありません。消費できなかったエネルギーは、体内に皮下脂肪や内臓脂肪としてどんどん蓄積されます。40代ともなると、仕事のうえでも責任が増える年代です。仕事が忙しいため夕食の時間が遅くなったり、不規則になることは少なくありません。

食後2時間以内に就寝すると、エネルギーを消費できずに食べたものは脂肪になります。40代になってお酒の付き合いが増える人も多いですが、アルコールは案外カロリーが高いですし、糖質を含んだアルコールは太りやすくなります。また、お酒を飲むときは揚げ物や味の濃いおつまみを食べがちです。

できるだけ夜9時ごろまでには夕食をすませましょう。食事が遅くなる時は野菜や魚を中心にし、炭水化物や脂質を少なめにしてください。お酒を飲むときは、糖質の低いウイスキーや焼酎などの蒸留酒を選ぶと良いでしょう。おつまみは食物繊維やタンパク質を意識して摂ってください。

忙しいからといって食事を抜いたり、早食いをするのもNGです。よく噛んでゆっくり食べるようにしてください。食事量を減らすよりも栄養バランスに気を使う方が良いでしょう。

間違った断食

1日食事を断つプチ断食が流行っています。1日固形物を食べないことで胃腸を休ませ、デトックスします。ところが、間違った方法でプチ断食をすると、脳は体が飢餓状態になっていると判断し、脂肪を体内に蓄積しようとするため、かえって太ってしまいます。体調を崩してしまう人さえいますから、プチ断食は正しい方法で行わなければなりません。

プチ断食と言っても、1日中何も口にしないわけではありません。野菜ジュースやスムージー、酵素ドリンクなどで水分と必要なビタミン、ミネラルなどをしっかり摂りましょう。腸内菌の働きを活発にするヨーグルトなどもOK。1日食事を抜いたら、2日かけてゆっくりと普段の食事に戻します。

断食明けにいきなり爆食いすると体によくありません。断食中に胃や腸は休んでいる状態ですから、最初は柔らかく煮た野菜スープなどから始めて、徐々に固形の食事に戻してください。断食した後にすぐ固形物を食べると、体はすべて吸収し脂肪として蓄積されます。

女性ホルモンの乱れが招く体型の変化

女性の場合は40代に入ると急激に女性ホルモンの1つエストロゲンの分泌が減少します。本来は女性の体は皮下脂肪はつきやすいですが、エストロゲンの働きのおかげで内臓脂肪がつきにくいのです。でも、エストロゲンが減少すれば内臓脂肪が増えてウエスト周りに肉がつきます。

エストロゲンの減少は睡眠不足や睡眠の質の低下も招きます。体型と睡眠には深い関わりがあります。睡眠時間が不足したり、熟睡できずに睡眠の質が低下すると、満腹中枢を刺激して食欲を抑えるレプチンというホルモンが分泌されにくくなります。そのかわりに空腹中枢を刺激して食欲を増すグレリンというホルモンが分泌されます。つまり、良質な睡眠を十分にとらないと、食欲を抑制できず太ってしまうのです。女性ホルモン自体を増やすことはできませんが、大豆イソフラボンはエストロゲンと構造が似ているため、よく似た働きをします。豆腐、納豆、豆乳などの大豆製品を積極的に食べましょう。

適度な運動は女性ホルモンに良い影響を与えます。特にデスクワークの人や、運動不足を意識している人はウォーキングやヨガなどを始めてみましょう。仕事や家事で忙しく運動する時間が取れないという人でも、エレベーターを使わずに階段を上る、お昼休みに体を伸ばしてストレッチをするといった簡単なことを試してみてください。

リバウンドすると痩せにくくなる

間違ったダイエット、あるいは年齢に合わないダイエットをしていても痩せることはできません。たとえば、痩せるためにカロリー計算をしコントロールしようとするかもしれませんが、40代にとってカロリー制限するダイエットはNGです。カロリーの低い食事をしようと、野菜中心の食生活をしていると基礎代謝に必要なタンパク質が不足するため、ますます痩せにくい体になります。40代のダイエットは、カロリーや食事の量を減らすよりも、体に必要な栄養をきちんと摂ったうえで行うのが正解です。

40代の体は20代、30代の頃と違い、いったん太ると痩せにくいため、短期間で急激にダイエットするとリバウンドし、元に戻すのに苦労します。頑張って痩せることはできてもキープすることが難しいため、結果的に痩せることはできません。リバウンドを繰り返すと、ますます痩せにくくなります。40代が痩せない原因は、短期間で痩せる急激なダイエットかもしれません。ダイエットするときは、長期的に計画を立ててください。

バランスの良い食事、規則正しい生活習慣、適度な運動によって少しずつ痩せるようにしましょう。食事を抜いたり、偏った食生活をして痩せることができても、すぐにリバウンドしてしまいます。

下半身だけ痩せない原因

女性に多い下半身太り。原因の1つは骨盤のゆがみです。足を組んで座ったり、スマホやPCを見ている時に猫背になっていたり、いつも同じ方の肩にバッグをかけていたり…。思い当たることはありませんか?こうした姿勢の習慣は骨盤をゆがめます。骨盤がゆがむと血流が悪くなって下半身に水分と老廃物がたまりむくみます。

むくみが取れると下半身がスッキリしますが、骨盤の位置がずれていると、またむくんでしまいます。骨盤を正しい位置に戻し、骨盤周りの筋肉をつけて骨盤を正常な位置にキープしましょう。いくらダイエットしても下半身だけ痩せない人は、骨盤のゆがみを解消しましょう。とくに女性はむくみやすいので、体内の余分な塩分と水分を排出するカリウムを摂るのもおすすめです。バナナ、納豆、サトイモなどにカリウムが多く含まれています。

歩き方を意識するのも効果的です。背筋をピンと伸ばして股関節を動かすように、いつもより大股で歩きましょう。膝が曲がらないように、足をまっすぐ前に出します。大股で歩くと仙腸関節が柔らかくなり、股関節の動きが良くなります。正しい姿勢で歩いていなかったり、あまり歩かない生活をしていると仙腸関節は固くなってしまい、骨盤に負担をかけてゆがみを引き起こします。意識して動かしてください。歩き方を変えるだけでもかなり骨盤周りの筋肉が鍛えられます。

女性の場合は出産で骨盤が開いたまま、元に戻りにくくなっている可能性もあります。骨盤矯正を受ければゆがみは治せます。整骨院などでは比較的リーズナブルに施術が受けられます。妊娠、出産後に下半身太りが気になるならば骨盤矯正の施術を受けてみてください。骨盤矯正ダイエットを施術しているエステサロンもありますが、整骨院などの方がリーズナブルな価格で施術が受けられます。

ストレスで太る

ストレスによって免疫力が下がり風邪を引きやすくなったり、肩こりや腰痛などの不快な症状が出たりと、ストレスは体に大きな影響を及ぼします。ストレスが多くなるとコルチゾールという副腎皮質ホルモンが分泌されます。コルチゾールは代謝を低下させて、脂肪が燃焼されにくくなります。そのうえコルチゾールが増えると、体は飢餓状態になっていると勘違いして、カロリーの高いものを食べたくなります。

コルチゾールの値を下げるには、ストレスを溜めないようにしたり、上手に発散する方法を自分なりにみつけることが必要です。性格や考え方を変えることはできないという人もいますが、少し努力すれば思考方法のクセを変えることはできます。自分を責めたり、自分を傷つけるようなマイナスの考えが浮かんできたら、そのことを考え続けるのではなく、他のことを考えるか、別のことを始めましょう。

「私にはムリ」「私は嫌われている」「何をやってもうまくいかない」こうした考えが浮かんで、頭から離れないなら、それはマイナス思考がクセになっているのです。自分で自分を傷つけるのをやめましょう。楽しいこと、うれしかったことを思い出したり、好きな漫画を読んだり、動画を見たりして気持ちを切り替えることが大切です。体を動かすのも効果的です。

ストレスで眠れないときは、ゆっくり腹式呼吸をしてみましょう。お腹がへこむまでゆっくりと息を吐き、鼻から息を吸いお腹をふくらませます。深く呼吸をすると体がリラックスします。心を穏やかに鎮静化させるツボを押すのもおすすめです。頭のてっぺんにある百会(ひゃくえ)というツボを、息を吐きながら指の先で気持ち良い強さでゆっくり押してみてください。百会は自律神経と直結しているので、自律神経の乱れが整います。

すぐに痩せられる魔法はない

「楽に痩せたい」「短期間で痩せたい」というのは共通の願いですが、そんな希望を叶える魔法はありません。40代になると体質は変わります。それに伴い体型が変化するのは自然なことです。痩せたいならば数カ月あるいは1年単位で計画を立てるべきです。ただ体重を落としたいだけなのか、それとも体型をスッキリさせたいのか、具体的には体のどの部分を変えたいのか、具体的に目標を書きだしてみましょう。次に、目標に向かってやめることと、行うことを1つずつ書きだします。

たとえば「1年で体重マイナス8kg。二の腕とお腹周りをしぼってスッキリさせたい」という目標を立てたとします。目標達成のために「夜9時以降のお酒やお菓子をやめる」ことにします。そして「日、火、木曜にエクササイズを20分ずつする」ことに決めます。1年間で目標を達成するためには1ヶ月あたり約670g痩せればいいことになります。これならば、そんなに無理をしなくても目標を達成できます。人は1ヶ月に自分の体重の5%以上減らすと健康面での影響が出てきます。ですから、健康的に美しく痩せたいなら、長期的に計画を立てる必要があるのです。せっかく痩せても健康を害してしまったら意味はありません。

40代は太りやすく痩せにくい年代ですが、痩せにくい原因を知り、年齢に合った痩せ方をすれば40代でも理想の体型に近づくことは可能です。健康を保ちながら美しく痩せられるように頑張りましょう。40代で努力を始めれば、10年後、20年後の生活が変わるはずです。

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