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生理前にぎっくり腰のような痛み!対処法は?

生理前は腰がだるくなりやすい

普段は腰のトラブルはないけれど、生理前になると腰がだるいと感じたり、腰痛が起こるという人は少なくありません。生理前にはたくさんの不快な症状が現れますが、その一つに腰のだるさがあります。この症状は、どんな原因で起こるのでしょうか。

月経前症候群(PMS)

1つ目に考えられる原因は、月経前症候群(PMS)です。月経前症候群というのは、生理前になると多くの女性が経験する不快な症状のことで、腰痛の他にも頭痛や腹痛、吐き気、イライラなどたくさんの症状があります。治療をしなければ症状が悪化するというタイプの疾病ではないため、生理前に腰のだるさなど不快な症状が出たからと言って、必ずしも病院に行かなければいけないというわけではありません。

この月経前症候群の原因は、女性ホルモンのバランスが崩れることが原因で起こると言われています。また、カルシウムが不足している人はイライラしやすいですし、精神的なストレスが蓄積している人もまた、生理前になるとホルモンバランスの崩れとの相乗効果によって月経前症候群の症状が強く出やすくなります。

プロスタグランジン

2つ目の原因は、プロスタグランジンによる影響です。プロスタグランジンというのは子宮内で分泌されるホルモンで、子宮を収縮させて子宮内膜を生理として排出する役目を持っています。子宮を収縮させる作用はとても強く、出産の際には陣痛促進剤にも使われている成分としても知られています。このプロスタグランジンの分泌は、生理が始まる前から分泌がスタートするため、生理前になると子宮が収縮しようとすることで腰がだるいと感じたり、腰痛が起こりやすくなります。

またプロスタグランジンには、痛みを強く感じさせる作用も持っています。普段から疲れると腰がだるくなりやすい人や、慢性的に腰痛を持っている人にとっては、生理前になるとだるさや痛みが普段よりも強くなることもあります。

血行不良

3つ目の原因は、血行不良です。日本人女性の多くは、過度なダイエットや偏った食生活などによって、慢性的な鉄不足です。それでも毎月の生理で血液が排出されてしまい、慢性的にかなりの鉄不足に陥っている人は少なくありません。貧血になりやすい人が多いのも、この鉄不足が原因と考えられています。

骨盤などの骨格が歪んでいたりズレていると、下半身を中心に血行不良が起こりやすくなってしまいます。こうした血行不良は、生理前になると症状が普段よりも顕著となる傾向があります。生理前には、体内の血液は子宮へと優先的に送られます。そうすると、他の部分や骨盤内に送られる血液の量が少なくなってしまいます。血行不良になると、筋肉に十分な酸素や栄養成分が届かなくなり、筋肉がこわばります。それが、痛みを引き起こす原因となってしまうのです。

生理前になると腰が重いと感じたり、だるくなったり、また腰痛がひどくなるという人は、いくつかの対処法を試してみると良いでしょう。

対処法1:体を温める

1つ目の方法は、体を温めるというものです。体を温めると、全身の血行が良くなります。血行が良くなることによって、血行不良を改善できますし、血行不良による筋肉のこわばりも軽減できるでしょう。具体的な方法ですが、まずは普段の服装を見直しましょう。体を露出するファッションでは、体はどうしても冷えやすくなってしまいます。例えば、冬に素足でミニスカートというファッションでは、足腰が冷えて生理前の腰痛やだるさが強くなってしまいます。ミニスカートをはくなら、レギンスやスパッツと合わせるなど、冷え対策をしっかりすることによって、生理前の不快なだるさを解消できます。

体を効率的に温めるポイントは、首や腰、膝や足首などの関節部分です。特に足首は下半身の冷え対策には重要なポイントです。足首を中心にしっかり温めてあげることで、生理前の腰のだるさ対策ができます。

また、温かい飲み物を積極的に飲むという方法も効果的です。冷蔵庫で冷えた飲料水は、暑い時にはのど越しが良くて気分爽快ですが、体を冷やしてしまうというデメリットがあります。生理前には特に、体を冷やさないためには冷たい飲み物は避けて、できるだけ温かいものを選ぶことをおすすめします。アツアツである必要はありませんが、最低でも常温、できれば白湯ぐらいの温かさのある飲み物が良いでしょう。

腰の部分にカイロを当てるという方法も、おすすめです。カイロを使う方法は、一時的な効果しかありません。しかし、腰のだるさが強い時や、腰痛がひどい時にカイロを当てると、即効で痛みやだるさが和らぎます。生理前に腰がだるくなりやすい人は、バッグの中にカイロを常備しておくと安心です。

対処法2:リラックスする

2つ目の対処法は、ホルモンバランスを整えるためにリラックスするという方法があります。具体的に何をするのがおすすめかという点ですが、リラックスできれば基本的には何でもOKです。自分の趣味の時間を確保して、時間を忘れて没頭してもリラックス効果はありますし、熱いお風呂に入ってホッとすることもまた、高いリラックス効果が期待できます。

腰のだるさや腰痛対策としては、運動をするよりも、お風呂に入って筋肉の凝りをほぐす方法が良いでしょう。特に腰痛がある時には、無理に体を動かすと痛みがひどくなってしまうリスクがあります。マッサージや整体なども、体の筋肉の凝りをほぐしてリラックスするという点では高い効果がありますが、腰痛がある時には逆に痛みが強くなる恐れがあるので、控えたほうが良いかもしれません。

腰のだるさは、アロマオイルを使って軽減することもできます。アロマオイルを使ったアロマテラピーは、ヨーロッパでは民間医療として確立されているもので、植物由来成分が持つ作用によって、体調を改善できます。ホルモンのバランスを整える作用を持つアロマオイルなら、クラリセージやゼラニウムがおすすめですし、血行を良くするアロマなら、ローズマリーを使うと良いでしょう。また、腰のだるさによる痛みには、鎮痛作用のあるラベンダーを使ってみてください。きっと満足できる効果を実感できます。

対処法3:姿勢をよくする

猫背など姿勢が良くない人は、生理前だけでなく普段から腰痛が起こりやすい傾向にあります。人間の頭部や上半身は、腰によって支えられています。姿勢が良ければ、腰にかかる負担はそれほど大きくありません。しかし姿勢が悪いと腰に過度な負担がかかり、腰痛が起こりやすくなります。普段から腰痛持ちの人は、生理前になると、ホルモンバランスなど他の要因が加わり、痛みは普段よりも強くなりやすいものです。また、腰のだるさが腰痛に発展することも少なくありません。

もし姿勢が良くないことで腰のだるさが起こっている人は、姿勢をよくすることによってだるさや痛みを解消できます。良い姿勢は、頭と上半身が骨盤に対して垂直に乗っているというイメージです。姿勢が悪い人は、頭が骨盤に対してまっすぐ乗っていないために、重量を支える腰に負担がかかるのです。

自分では姿勢が良いと思っている人でも、ライフスタイルによって腰痛になりやすいことはあるので注意したほうが良いでしょう。例えば、デスクワークやパソコンワークなど、毎日ずっと同じ姿勢で座りっぱなしという人は、腰の部分の血行が悪くなり、腰痛が起こりやすくなります。また、同じ姿勢を取り続けることは、骨盤や骨格のゆがみにもつながります。

生理前の腰のだるさや腰痛を解消するためには、普段の姿勢に気を付ける他、ずっと座りっぱなしとか、ずっと立ちっぱなしの状態は避けるように心がけましょう。デスクワークをしている人は、1時間に1回ぐらいは立ち上がって歩くという方法がおすすめです。トイレ休憩をしたり、少し歩いて腰回りの筋肉の凝りをほぐしてあげると、腰がだるくなりづらいです。

もともと姿勢が良くない人にとっては、姿勢を改善する事は一朝一夕にできることではありません。そのため、生理前で腰にだるさがくるまで待つのではなく、普段から常に姿勢をよくすることを意識して生活することが必要です。

対処法4:痛ければ薬を飲む

生理前の腰痛がひどくて日常生活に支障が出る場合には、鎮痛剤を飲むという方法もアリです。腰がだるくても、我慢できる度合いなら、あえて薬を飲む必要はありません。しかし、痛くて腰をおさえなければ歩けないほどだったり、学校や会社に行けないほど痛い場合には、鎮痛剤を飲んで対応するという方法も悪くはないでしょう。

生理前の腰のだるさや腰痛は、一時的なものです。慢性的な腰痛に対して、毎日鎮痛剤を飲むのはNGですが、生理前のわずかな期間だけなら、鎮痛剤で乗り切るという方法も、検討してみてはいかがでしょうか。

もしも自己判断で鎮痛剤を飲むことに対して不安があるなら、婦人科を受診して相談することをおすすめします。月経前症候群が原因の痛みなら、低用量ピルを処方してもらえます。また漢方薬を使った治療も有効です。漢方は体質を改善し、体のバランスや血行不良を改善できます。結果として、腰がだるくなりにくい体質を作ることもできます。ただし、漢方薬はドラッグストアなどで市販されているわけではありません。漢方薬に詳しい医師に処方箋を出してもらうとか、漢方薬局に相談して調合してもらうという方法で入手できます。

対処法5:整体へ行く

骨盤のずれやゆがみなど、骨格のトラブルによって血行不良が引き起こされている場合には、整体をしズレやゆがみを矯正することで、生理前の腰のだるさ対策ができます。ただし、整体院では、1度の施術だけでひどいゆがみやずれが矯正できるというわけではありません。最初は、定期的に通院して施術を受けるのが理想的です。目安としては、10日から2週間ぐらいのペースで、3ヶ月から6か月ぐらい通院するのが良いでしょう。

生理前の腰のだるさは予防できる?

生理前の腰のだるさは、普段の生活を見直して、少しずつ改善できる部分を変えることで、ある程度予防できます。

規則正しい生活を心がける

1つ目の予防方法は、規則正しい生活を心がけるというものです。規則正しい生活をする事によって、体内時計がシッカリ安定できます。夜になればグッスリ眠れるようになり、全般的に体調がよくなります。これは、ホルモンや自律神経のバランスが良くなることで起こるプラスの影響です。不規則な生活をしている人は、まずは生活習慣を見直して、できるだけ規則正しい生活へと切り替えてみてください。

もしも普段から、夜更かしをして仕事や趣味をしている人は、就寝時間を早くして、その分早起きするという方法がおすすめです。夜10時ぐらいまでに就寝すると、成長ホルモンが効率的かつ効果的に分泌され、翌朝の体調がすこぶるよくなるでしょう。また、夜更かしをして疲れている脳を使うよりも、早起きしてリフレッシュした脳を使ったほうが、作業効率は良くなります。

体を温める生活習慣を身につける

2つ目の方法は、体を温める生活習慣を身につけるという点です。冷たい食事や飲料はできるだけ避け、温かいものを積極的に体内へ取り入れるように心がけましょう。普段の食事でも、冷たいサラダより温サラダが良いですし、冷奴よりも湯豆腐がおすすめです。また、温かい汁物を飲むことで体が温まります。食事の時には味噌汁やスープをつけると、間接的に生理前の腰のだるさ対策にもなります。

普段はいている靴を見直す

3つ目の方法は、姿勢を良くするために、普段はいている靴を見直すという点です。ハイヒールを履くと、体がバランスを取ろうとして反り腰になってしまう傾向にあります。職場でハイヒールを履くなら、通勤時間にはフラットで歩きやすい靴を選び、職場についてからハイヒールに履き替えるのがおすすめです。

普段からストレッチをする

4つ目の方法は、普段からストレッチをするというものです。ストレッチをすると、普段の生活では使わない筋肉をほぐすことができますし、コリを解消することもできます。また、全身の血行が良くなり、体がポカポカします。生理前の腰のだるさは、血行不良が原因になることもあるため、ストレッチの習慣をつけることで、冷えにくい体質づくりができます。

ストレッチをする方法には、いろいろなものがあります。ヨガやピラティスなども良いですし、何をすれば良いのか分からない人なら、ラジオ体操をしても高いストレッチ効果があります。

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