痩せて理想の体型になりたいならば、40代からはダイエット方法を変える必要があります。40代は体が変化する年代です。年代に合ったダイエットをしましょう。40代でいくらダイエットしても痩せないと悩んでいる方必見です。
タンパク質の不足はNG
いくら食事の量を減らし、カロリー計算をしても40代の体はなかなか痩せません。むしろ食事量を減らしたり、栄養バランスの偏った食事制限をしているせいで痩せない可能性があります。たとえばダイエットの「ために」お肉や卵を控える人は少なくありません。結果としてタンパク質が不足します。タンパク質が不足すると筋肉が作られません。
筋肉は加齢とともに衰えていきます。しかも毎日の日常生活の中で案外筋肉は傷ついています。重い荷物を運んだり、階段を上ったり下りたりするだけでも筋肉は傷みます。傷ついた筋肉はタンパク質で補修されます。ところがタンパク質が不足すると筋肉が補修されません。新しい筋肉が作られず、しかも筋肉の量は減っていくのです。
筋肉が減るとどうなるか知っていますか?食事で摂取したエネルギーを消費するのは筋肉ですが、その筋肉量が減ることで消費されるエネルギーも減ります。結果として新陳代謝が低下して脂肪が蓄積され、食事量は変わらない、あるいは食事量を減らしているのに太ってしまうのです。
痩せやすい体質になりたいなら、タンパク質をしっかり摂取しましょう。大人の場合は体重1kgに対して1gのタンパク質を毎日摂取するのが理想です。つまり55kgの体重の人は1日に55gのタンパク質を摂る必要があるということです。お肉や魚などを食べて良質なタンパク質を摂取しましょう。
タンパク質は食べ貯めができませんから、毎回の3食の食事できちんとタンパク質を摂取してください。食事でタンパク質を摂取するのが難しいという人は食事にプロテインをプラスするとよいでしょう。
更年期とダイエット
40代半ば頃に更年期を迎える人は少なくありません。更年期の悩みはさまざまですが、太りやすい、ダイエットしても痩せないというのも更年期特有の悩みです。更年期にはホルモンバランスが乱れて女性ホルモンの分泌が少なくなります。すると内臓脂肪を貯めこむアルデヒド脱水素酵素が働いて内臓脂肪が貯めこまれます。
若い時は、太ももや二の腕、ふくらはぎなどに肉がつきやすかったかもしれませんが、40代になるとお腹や腰回りに肉がつきやすくなります。内臓脂肪は皮下脂肪と違い、糖尿病や高血圧などの生活習慣病や動脈硬化などを引き起こしますから、健康のためにも内臓脂肪を落とさなければなりません。
内臓脂肪は内臓の周囲にある腸間膜に溜まる中性脂肪です。内臓脂肪は落としにくいと言われていますが、正しい方法でダイエットすれば案外短期間でも落とせます。内臓脂肪を減らすのにおすすめなのは有酸素運動です。ウォーキング、ジョギング、サイクリングなどの有酸素運動を1日30分程度行いましょう。
仕事や育児で運動する時間が取れないという人は、通勤の際に駅まで早足で歩く、買い物は自転車で行くなど普段の生活の中に有酸素運動を取り入れてみてください。自宅で体幹を鍛えるエクササイズを行うこともできます。バランスボールなどを使ってエクササイズしてみましょう。
それすらも難しい場合は、かかと半分をカットしたダイエット用スリッパを履いてみてください。運動しなくても、必然的につま先立ちになるため体幹を鍛えられ有酸素運動になります。
睡眠不足で太る?
一般的に理想的な睡眠時間は7~8時間だと言われています。7時間以下の睡眠が慢性的に続いているならば確実に睡眠不足です。働き盛りの40代は、日常的に睡眠が不足している可能性があります。睡眠時間が不足すると、食欲を抑えるホルモンの分泌が15%程度減少します。その結果、体は食欲をコントロールできなくなります。また、睡眠不足になるとセロトニンというホルモンの分泌が減少します。セロトニンが不足すると体は甘いものを要求します。結果的に甘いものを食べ過ぎて太ります。
それだけではなく睡眠不足になると活動量が減ります。そのため基礎代謝も低下し、エネルギーを消費できずに脂肪が蓄えられます。このように睡眠不足は太りやすい体を作り出すのです。ただ長く寝ればいいだけでなく質の良い睡眠は大切です。熟睡するために、就寝する3時間前には食べるのをやめましょう。残業が多かったり、シフト制の仕事で夕食の時間が遅くなるという人は、うどんや雑炊、スープなど消化の良いものを食べるようにしてください。
寝る前の2時間はスマホやPCの画面を見るのをやめ、ブルーライトを浴びないようにしましょう。ついつい寝る直前までスマホを見ているという人が多いですが、ブルーライトの強い光は睡眠ホルモンのメラトニンの分泌を抑制します。できるだけ寝る前の2時間は部屋を薄暗くし、音楽などを聴いてゆっくり過ごしましょう。
40代は生活が変化する時期でもあります。仕事の上ではより多くの責任を負う立場になりますし、子育てがひと段落して職場復帰を果たす人もいます。独立や開業をする人も少なくありません。親の介護が始まるかもしれません。子供の進学、自分や配偶者の健康問題、経済的な問題などを抱える人もいます。まさに悩み多い年代です。
頭の中で考え事をしていると、脳が活性化して眠れなくなります。実際に40代頃から睡眠障害を抱える人は急増します。どうしても考えるのをやめられない時は、頭の中にあることを紙に書だすと問題を整理するのに役立ちます。頭の中が整理されると寝付きやすくなるのでお試しください。
糖質制限では痩せない?
糖質制限ダイエットをしているのに痩せないと悩んでいる40代は少なくありません。40代になると基礎代謝が低下します。糖質制限を行うと筋肉量が減って基礎代謝はさらに低下します。すると消費カロリーも低くなりますから、いくら食事制限をしても痩せません。むしろ、痩せにくく太りやすい体質になってしまうのです。
本気で痩せたいならば、摂取カロリーと消費カロリーのバランスを考えましょう。消費カロリーの方が多くなれば必然的に痩せやすい体になります。そのため、極端な食事制限をするよりも、きちんと3食バランスの良い食事を摂って健康的に痩せることを目指しましょう。
糖質制限しているつもりでも、実は制限できていないケースもあります。糖質制限ダイエットでは、ご飯や麺類など主食を抜くことが主流ですが、主食意外にも糖質が含まれている食品はたくさんあります。たとえば芋類には非常に多くの糖質が含まれています。サツマイモ、ジャガイモ、里芋などの芋類はデンプンでできています。デンプンは体内で糖に変化しますから、ご飯を減らしても芋類を食べているならば糖質を制限していることにはなりません。
ヘルシーに見える春雨やくずきりなども原料はデンプンですから、体内で糖質に変化します。野菜には糖質がほとんど含まれていませんが、根菜類は例外です。レンコン、カボチャなどの野菜には糖質が含まれています。
背中が硬いと痩せない
背中で両手を組むことができますか?背中の筋肉が硬い人は痩せにくい傾向があります。背中の筋肉が硬いと、血流が悪くなり、血液が背中で停滞して老廃物が溜まります。その結果、コリや痛みが生じて交感神経が刺激されて、さまざまな不調が現れます。
背中の肩甲骨はたくさんの筋肉に支えられています。そのため肩甲骨が硬くなって動かしにくくなると、その周囲の筋肉も動かしづらくなります。背中の筋肉は体の中でもかなり大きな部分を占めています。筋肉が動かないということは、エネルギーが消費されないということで、新陳代謝が低下することを意味します。ですから、肩甲骨をほぐしてスムーズに動くようにすると、筋肉の運動量が増え、新陳代謝がアップして痩せやすい体質になるのです。ストレッチや整体施術などを組み合わせて、背中の凝り固まった筋肉をほぐしましょう。
背中のコリがほぐれると副交感神経が刺激されてリラックスし、寝つきが良くなったり、頭痛や肩こりが解消されるといったメリットもあります。同じ姿勢を長く続けるデスクワークの人、スマホを長時間見ている人などは背中が硬くなっていますから、ぜひ施術を受けてみてください。背中が柔らかくなると、お肌の新陳代謝にも影響があるので、ターンオーバーが正常になり肌荒れやくすみ、シワなどが改善されるエイジング効果も期待できます。
40代のダイエットはボディケアが欠かせない!
若いころと違い、ただ痩せるだけでは貧相に見えたり、老け見えすることになります。せっかく痩せたのに「老けた?」「具合が悪いの?」なんて言われるのは残念。ダイエットするならボディケアも行いましょう。良い香りのボディクリームやオイルを使ってマッサージすれば、保湿されるだけでなくリラックス効果も得られますし、むくみにも効果があります。
保湿してお肌の乾燥をふせぐことでたるみを防いで、ハリのある若々しいボディを保ちましょう。特に筋トレの後にマッサージすれば筋肉痛が軽減されますし、トレーニング後の筋肉コンディションを高めてくれます。マッサージしながら塗りこむので、少し固めのテクスチャのクリームを選ぶと、凸凹のセルライトにもアプローチできます。気になる部位をしっかり揉み解してください。
生理周期に合わせてダイエット
いくらダイエットしても痩せないという女性が多いのは、生理周期を無視したダイエットをしているせいかもしれません。女性の体は毎月ホルモンの変動で体質が変化します。
- 月経期
- 生理が終わってから排卵までの卵胞期(らんほうき)
- 排卵期
- 排卵から次の生理までの黄体期
の4つの期間に分けることができます。
月経期と排卵期は不調を感じる時期ですし、体が水分を貯めこもうとする時期ですからダイエットをお休みするか、軽いストレッチを行う程度にします。
黄体期は心も体も不安定になる時期です。個人差はありますが、疲れやすく、人によっては下腹痛を感じます。黄体期はダイエットの効果を感じられない時期です。体重も体型も停滞期に入りますから、あまり無理をせず、焦らず現状維持でいきましょう。
最も効果を感じられるのは排卵期です。月経が終わって女性ホルモンのエストロゲンの分泌が増え、体も心も安定します。月経まで続くむくみが取れてボディラインもスッキリします。この時期は多めに運動したり、マッサージで老廃物や水分をデトックスして次の月経に備えましょう。
40代になると生理周期が乱れ、体はより敏感になります。デリケートな時期は無理をしないことは大切です。女性ホルモンの減少によって太りやすい年代に入りますから、無理な食事制限によってホルモンバランスをよけいに乱すことは避けましょう。栄養バランスの良い食事、適度な運動、質の良い睡眠など生活習慣を見直すことで、無理なく痩せるようにしてください。
メリハリのあるボディを目指そう
ただ細ければ美しいわけではありません。人が見てきれいだと感じるのはメリハリのあるボディです。40代のダイエットは、体重を減らすことを目標とするのではなく、メリハリのあるボディラインを作ることをより意識したいものです。
特にウエスト周りは背中の筋肉とのバランスでできていますので、背中の筋肉を鍛えて増やすことを意識しましょう。体重計に乗るよりも、鏡を見ながらダイエットしましょう。体のどの部分を引き締めたいのか、どこに筋肉が足りないのか、自分の全身を鏡に映して確認してみてください。
メリハリボディで大切なのはくびれです。背骨を伸ばして正しい姿勢を保ちましょう。腹筋が衰えるとお腹がぽっこり出てしまいます。体幹を意識してインナーマッスルを鍛えましょう。肋骨が正しい位置にあれば、ウエストも細くなります。ところが猫背になると肋骨はハの字に開き、ウエストが太くなります。正しい姿勢は大切です。
40代のダイエットは20代、30代の頃とは違います。それもそのはず、太る原因も痩せない原因も以前とは違うのですから。健康と美容も意識してダイエットすることが40代にとっては大切なのです。正しい方法で、美しく引き締まった若々しいボディラインを目指しましょう。