40代

代謝を上げる対策

30代後半くらいから、多くの人はお腹周りに脂肪がつきやすくなり、何となく代謝が落ちてきたと感じることが増えてきます。ですが、実際には代謝のピークは10代から20代の後半で、ここから緩やかに代謝は落ちていきます。特に人が動いていなくても行われる代謝である「基礎代謝」は、発育するために最もエネルギーを要する10代後半でピークを迎えたあと緩やかに減少していき、40代ごろに急激な低下が起こります。そのまま放置すると、代謝は確実に下がるのです。

40代ごろの生活習慣も代謝を下げる原因に

20~40代ごろと言うと多くの方が仕事や家事が忙しく、どちらかと言えば運動不足になりやすい年代です。厚生労働省が実施している「平成30年国民健康・栄養調査」によると、1回30分以上の運動を週2回以上実施し、それが1年継続しているという運動習慣がある人は、男性の場合20代で17.6%、30代で19.0%、40代で18.3%と低く、女性にいたっては20代で7.8%、30代で8.9%、40代で14.7%と低水準になっています。

普段運動を行わないことで筋肉量が低下していき、筋肉が消費するエネルギー量は減っていきます。さらに、忙しいことや食事を控えるダイエットにより、栄養不足の状態に陥ることも多いのがこの年代です。本来食事を摂るべき時間帯に食事が取れず、深夜遅くに食べることが習慣化するなど食生活の乱れも起きやすい時期です。このような生活習慣も代謝を下げる原因となっていきます。

代謝を上げるために必要な3つの対策

代謝が下がる年代だからこそ、少しでも代謝を上げていく努力はすべきです。一般の人でも取り組みやすい対策として、栄誉の摂取、筋肉をつける、睡眠をとるという3つがあげられます。

必要な栄養を摂る

代謝を上げるためには、エネルギーを生み出す材料を体に取り込む必要があります。具体的には栄養バランスが取れた食事をしっかりと摂る必要があります。

単純に痩せたいと思う場合、食事を減らし体に取り込むエネルギーを減らせば痩せられます。ですが、この場合体重は落ちても身体がスカスカの状態になってしまいます。また元通りの食生活に戻せば、体はエネルギーを溜め込もうとして体重が増える「リバウンド」を起こすリスクが高まります。

もちろん、ある程度体にエネルギーが溜まっている場合は、溜まったエネルギーを消費する目的で食事量を減らすことは間違いではありません。ですが溜まったエネルギーを消費するために必要な栄養素が取り込めていなければ、エネルギーが消費されないため意味はないでしょう。

筋肉をつける

代謝で得たエネルギーを消費する器官の代表が筋肉です。筋肉が動くためには沢山のエネルギーが必要となります。呼吸をする、心臓を動かす、といった私たちが意識せずに行っている生命活動も、臓器を構成する筋肉が動くからこその活動なのです。このような無意識の状態で動く筋肉による活動で消費するエネルギーは、残念ながら年齢とともに減っていきます。

ですが、意識をして腕を動かす、足を動かすといった時に使う筋肉は、年齢とともにつきにくくはなりますが、努力次第でつけていけます。

体重を減らす、脂肪を燃やすという目的の場合には、有酸素運動を行うとよいとされますが、筋肉をつけて代謝をあげるためには筋トレをはじめとした無酸素運動が効果的です。筋肉隆々の体を作るためのトレーニングではないため、筋トレといっても身体に大きな負担を掛ける必要はありません。筋トレの中での家庭でも行いやすいスクワットやプッシュアップ(腕立て伏せ)、プランクといった運動を行うことで日々の生活で使う筋肉が鍛えられ、代謝を上げることにつながっていきます。

・スクワット

スクワットは主に下半身の筋肉を鍛える運動ですが、背中やお腹周りの筋肉も同時に鍛えられる筋力アップには効果的な運動です。下半身には体全体の70%に相当する筋肉が集中していますので、この部分を鍛えることが筋力アップ、代謝アップに効率的であることが分かります。

慣れていない方がスクワットを行おうとすると膝や腰に負担を掛けやすいため、注意が必要です。整体にいらっしゃる方の中にも、無理な姿勢でスクワットを行い膝や腰を痛めてしまったという方もいます。正しいフォームで行うことは大切です。

まずは膝を45度ほどまで曲げて行うクォータースクワットと呼ばれる負荷が少ないスクワットから始め、筋力の高まりとともに曲げる角度を深めていくとよいでしょう。

広げる足の幅によっても負荷に違いが出てきます。肩幅程度に足を広げるのが基本ですが、肩幅より広げた状態で行うと内腿や腹筋がより鍛えられます。こちらもある程度筋力が高まってから行うことをおすすめします。

・プッシュアップ(腕立て伏せ)

プッシュアップは腕や肩を鍛える筋トレと思うかもしれませんが、実は体の基礎となる体幹を鍛えるトレーニングです。上半身全体が鍛えられるのです。

プッシュアップは肩幅に合わせて腕をセットして行うのが一般的ですが、腕の幅を変えると鍛えられる筋肉に違いが出てきます。腕の幅を狭めると腕の筋肉に負荷がかかりやすくなり、腕の幅を広くすると胸の筋肉に負荷がかかりやすくなります。体重がもともと多い方は膝をついてトレーニングを行うなど負荷がかかりすぎないようにすることも大切です。

・プランク

3つの筋トレの中では一番聞きなれないトレーニングかもしれません。プランクはうつ伏せの状態になった後、つま先と腕の指先から肘の部分だけを床につけ体を浮かせた状態をキープするトレーニングです。この際かかとから頭の先までが一直線になるよう意識します。お尻が高く持ち上ったり、逆に下がってしまったりしないようにしましょう。

最初は20秒キープできれば十分でしょう。これ以上続けられるという場合にはフォームが崩れている可能性が高まります。最長でも30秒できれば十分です。

睡眠をとる

睡眠中は代謝が落ちるため、代謝を上げるために睡眠をとることが大切というと不思議に思うかもしれません。ですが、睡眠中は代謝を上げるために必要な「成長ホルモン」の分泌が盛んに行われ、傷ついた筋肉を修復し、翌日しっかりと活動できるからだづくりが行われます。

代謝を上げるのに適切な睡眠時間は7~8時間です。もちろんこれは個人差がありますし、年齢よってはもっと長い睡眠が必要な場合もあるでしょう。ただ一般的な数字としては、7~8時間の睡眠をとると適切な時間となります。朝起きたときに甘いものが食べたいという欲求がある場合には、睡眠をとりすぎている可能性が出てきます。逆に頭がすっきりせずだるさが強い場合には睡眠不足となります。わりとすっきりと爽やかに目覚められる、自分にとっての最適な睡眠時間を見つけましょう。

代謝を上げるサプリメントの取り入れ方

最近では代謝を上げるという目的で販売されているサプリメントも増えてきました。このサプリメント、飲むだけで代謝が上がってくれるのであれば本当にありがたいものですが、残念ながら飲むだけで代謝が上がるということはありません。

サプリメントというのは「栄養補助食品」といって、あくまでも栄養を補う目的のもので、飲むだけで健康になれたり痩せられたり代謝が上がったりするものではないのです。

サプリの効果をよくチェックして正しいタイミングで取り入れる

例えば「糖や脂肪の吸収を抑える」といった効果が期待できるサプリメントは、朝起きてすぐに飲んだところであまり効果を期待することはできないでしょう。このタイプのサプリメントであれば、食事の30分ほど前に飲んだり、食事の途中に飲んだりすることが推奨されます。食事が終わり一息ついたときに「忘れていた」と慌ててサプリを飲んでも、意味がほとんどないものになりますよね。

代謝を上げるという目的で飲むサプリメントにも同じようなことがいえます。代謝を上げるという目的を持つサプリメントにも様々な種類があります。先ほどの3つの対策に合ったサプリメントを取り入れてみてはいかがでしょうか。

不足しがちな栄養を補う目的のサプリ

食事で取り入れた栄養や体にたまっている脂肪などを消費するためには様々な栄養素が必要です。これらを食事で取り入れられればよいですが、不足しがちな栄養も多いのが現実でしょう。このような栄養を効率的に取り入れられるのがサプリメントです。

例えばたんぱく質を血液や筋肉に変えていくためには、ビタミンB群が欠かせないといわれています。ビタミンB群は水溶性ビタミンなので、一度にたくさん取り入れても身体にためることができません。このため、一日の必要量をまとめてとっても意味がないことになります。小分けにして取り入れたほうが効率はよいことになります。

疲労回復効果も期待できるビタミンB群は、疲れる前に摂り入れた方がよいともいわれています。つまり、運動を行う前の食事のタイミングで取り入れるとよいという事になります。

不足しがちと感じる栄養素をサプリで取り入れるときには、その栄養素がどのような特徴を持ち、いつ、どのように取り入れれば効率的なのかをよく考えるとよいでしょう。

筋肉をつける目的のサプリメント

筋肉をつけるためのサプリメントも数多くあります。例えばBCAAやクレアチン、プロテインなどが代表的なものとなるでしょう。

BCAAは必須アミノ酸といわれるもので、筋肉が傷つくことや疲労を軽減させ、パフォーマンスの維持を手助けする働きを持つ成分です。つまり、BCAAを取り入れるなら運動をする前、運動中、運動後の3回取り入れるとよいでしょう。

クレアチンは筋肉を作るためのエネルギーを生み出す作用があります。筋肉を作るためなら運動前に取り入れた方がよいと感じるかもしれませんが、実際には運動後や食事の後に取り入れると効果的なのです。

クレアチンは糖質と合わせて取り入れることで吸収率が高まります。また筋肉は使っているときではなく、傷ついた筋肉が補修されるときに筋繊維が太くなります。筋肉を作るためのエネルギーを生み出す作用が期待できるのがクレアチンであることを考えても、運動後に取り入れることは理にかなっています。

プロテインも筋肉を作るために必要になるものなので、取り入れるべきタイミングは運動後となります。さらに、就寝中も筋肉が作られるため、就寝前に取り入れるのもおすすめのタイミングなのです。

しっかりと睡眠をとるためのサプリ

睡眠改善サプリの多くは寝る直前に飲むよりも、就寝の1時間ほど前の飲むのがベストと言われています。また、起床後15時間程度で眠気を誘うホルモンが分泌されるため、このタイミングで摂取するとよりスムーズに眠りにつける期待が持てます。

もちろん、睡眠はサプリメントにだけ頼るのではなく、日中適度に体を動かすことも大切です。体を動かし筋肉を使わなければ、睡眠中に損傷した筋肉を補修し筋繊維を太くする効果が期待できません。心地よい疲労感は睡眠の質を向上させる一つの要因にもなるので、運動することも睡眠の質を向上させるサプリの1つと考えて行うようにしてみてください。

代謝に必要な「酵素」を補うサプリ

ここ数年、代謝に必要な成分である「酵素」をサプリで補うことで、代謝が上がるといったことを聞いたことがある方は多いでしょう。確かに代謝を行うためには酵素は必要ですが、サプリメントで酵素を補うことで本当に代謝が上がるのかは、実際には科学的根拠に欠けると考えられています。

もちろん、酵素サプリを飲むことで代謝が上がったという方もいるので全面的に否定することはできませんが、もろ手を挙げて「代謝が上がるサプリ」とは言えません。酵素サプリには酵素以外にも様々な栄養素や成分が含まれるものが多いため、それらが不足しがちな栄養を補い代謝が上がっている可能性もあります。またサプリに含まれる酵素が、栄養素の消化吸収を手助けしくれるため、結果として代謝が上がることも考えられます。

栄養の吸収を手助けするという意味合いであれば、酵素を補うサプリは食事の前に取り入れるとよいという事になります。

また酵素自体ももともとはたんぱく質の1つです。たんぱく質は筋肉を作るために必要不可欠な栄養素となるため、筋肉の質を高めるという意味では意味がないものではありません。

サプリメントを飲むだけでは代謝は上がらない

最近では多様なサプリメントがあり、中にはサプリを飲めば痩せられる、代謝が上がると思っている方がいるかもしれません。ですが、サプリメントを飲むだけでは決して代謝は上がりません。代謝を上げる3つの対策を取り入れ、その対策をサポートするサプリを上手に活用してみてはいかがでしょうか。

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